近年、新しいWeb技術やスマートフォン、クラウド環境など情報通信技術（ICT）の発展に伴い、それらを活用した個人およびコミュニティからの情報発信がますます活発になってきています。また、これらを応用した新しいビジネスが続々登場しております。岩手県内において各種産業の競争力向上と新産業の創出を図るためには、こういった動向を捉えつつ、主体的かつ効果的な情報発信能力を鍛える必要があります。
岩手県立大学ソフトウェア情報学部では、岩手県民を対象に新しいICTの習得と情報発信能力の育成を目的に、平成18年度より「IPU情報システム塾」を開講し、これまで多くの方々に参加を頂いてきました。
本年度におきましては、こういった背景を踏まえ下記の7つのコースを開講することといたしました。
つきましては、多数のご参加を頂けますよう、ご案内申し上げます。
プログラミング技術、Webの技術動向、スマートフォン、人工知能、クラウドの各種アプリケーションの開発技法に関して、一般県民への教育活動を行うことにより、岩手県におけるコミュニティの活性化や、新しいビジネスの創出の契機を作り、地域の文化および経済の発展に寄与するために開講致します。
JavaScriptは、Webアプリにおける主要なプログラミング言語であり、現在も進化を続けています。特に、ES6(ECMAScript2015)のバージョンでは、多くの新しい文法が採用され、主要なデスクトップ用ブラウザでは既に導入されており、今後活用の幅が広がることが期待されています。
当コースでは、モダンなJavaScriptとしてES6を取り上げます。JavaScriptの文法とES6において導入された代表的な文法を学びます。
SPAとはSingle Page Applicationの略であり、１ページ上で全てのコンテンツの切り替えが可能なWebアプリのアーキテクチャのことを意味します。複数ページを遷移するWebアプリは、その都度サーバーサイドでの処理及び通信が発生するに対して、SPAではサーバーサイド側の処理が不要であるため、より軽快な動作が可能になります。
一方、FacebookのReact.jsは、UIを構築するためのJavaScriptライブラリであり、仮想DOMによる効率的な処理を実現し、大規模なシステムにも対応できる仕組みであるため、多くの開発者から支持を得ています。
当コースでは、この人気の高いJavaScriptライブラリであるReact.jsを用いてSPAを構築するための基本について実習します。
ソフトウェア開発において、ソースコードの変更履歴を記録することは重要ですが、その仕組みの中でも最も普及しているツールがGitです。このGitをベースに、ソースコードをクラウド側で保持管理し、チームで共有するのに適したサービスとして、GitHubは多くのプロジェクトにおいて採用されています。このGitHubは、単純にソースコードの共有だけでなく、課題管理機能、プロジェクト管理機能等の機能が拡充されつつあります。
一方、ソフトウェア開発において、迅速にチーム内のコミュニケーションを取るための手段として、ビジネスチャットを導入する企業も増えています。このビジネスチャットの中でもSlackは、GitHub等の様々なサービスと容易に連携することができ、コミュニケーションを含めたプロジェクト別の開発履歴の記録として役立てることができます。
当コースでは、Gitの基本コマンドについて学び、GitHub及びSlackを利用したチームプログラミングの実習を行い、その活用方法について学びます。
Pythonは、近年最も人気の高いプログラミング言語の一つです。
文法がシンプルであり、豊富なライブラリが提供されており、人工知能・機械学習のプログラミングを行う際に最も利用されるスクリプト言語です。
当コースでは、対話型評価環境Jupyter Notebook上で、このPythonの基本文法についての演習を実施します。
人工知能に関する一技術分野である機械学習は、ディープラーニング技術の進化によって、再び脚光を浴びています。
ディープラーニング技術は機械学習の一種であり、その理解の前提として、機械学習の基本を学ぶことが重要です。
当コースでは、多次元配列を扱い数値計算を効率的に行うためのライブラリNumPy及びデータ解析支援ライブラリPandasの使い方について学び、機械学習ライブラリscikit-learnを用いた、機械学習プログラミングの基本について学びます。
ネット上の普及したサービスの多くは、他のサービスと連携できるようにWebサービスAPIを公開しています。
WebサービスAPIを活用することで、自身が開発するアプリやサービスをより魅力的にすることができるかもしれません。
当コースでは、WebサービスAPIの仕組みについて学び、認証系API、メッセージングAPI、チャットボットAPI等、様々なAPIを活用するプログラミング実習を行います。
React.jsはUIを構築するためのJavaScriptライブラリですが、React Nativeは、そのReact.jsの仕組みでモバイルアプリを開発するための仕組みであり、JavaScriptでスマートフォンのネイティブアプリの開発が可能です。現在Android及びiOSアプリを開発することができます。
実際のFacebookアプリなどにも採用され、JavaScriptベースでありながらも軽快な動作を実現しています。
当コースでは、このReact Nativeを用いたモバイルアプリ開発の基本について実習します。
[ PDFファイル ]
2017年6月〜2018年2月
[ 詳細スケジュール ] [ PDFファイル]
無料（但し、指定するテキストについては各自でご準備ください）
受講を希望される方は、随時、別紙「受講申込書」(PDFファイル)にご記入の上、FAXにて事務局までお申し込みください。
受講生の決定は先着順とさせていただきます。
定員になり次第締め切りとなる場合がありますので、ご了承をお願い致します。
[ 受講申込書(PDFファイル) ]
〒020-0693 岩手県滝沢市巣子152-52
岩手県立大学ソフトウェア情報学部 教授 佐々木 淳
電話：019-694-2568 FAX：019-694-2569 E-mail: contact@isjuku.jp
岩手県立大学
ソフトウェア情報学部
Iwate Prefectural University
Faculty of Software and Information Science