令和元年度アイーナ情報システム塾開講のお知らせ

近年、AI、Web、スマートフォン、クラウド環境など情報通信技術(ICT)の発展に伴い、これらを応用した新しいビジネスが続々登場しております。岩手県内において各種産業の競争力向上と新産業の創出を図るためには、こういった動向を捉えつつ、新技術を活用する能力を継続的に鍛える必要があります。

岩手県立大学ソフトウェア情報学部では、岩手県民を対象に新しいICTの習得と情報発信能力の育成を目的に、平成18年度より「IPU情報システム塾(現:アイーナ情報システム塾)」を開講し、これまで多くの方々に参加を頂いてきました。

本年度におきましては、こういった背景を踏まえ下記の5つのコースを開講することといたしました。

つきましては、多数のご参加を頂けますよう、ご案内申し上げます。

開講の目的

Web、クラウド、スマートフォン、AIの技術動向及びアプリケーション開発技法に関して、一般県民への教育活動を行うことにより、岩手県におけるコミュニティの活性化や、新しいビジネスの創出の契機を作り、地域の文化および経済の発展に寄与するために開講致します。

実施概要

教育内容

[ 令和元年度アイーナ情報システム塾教育内容(PDFファイル) ]

1. モダンJavaScript入門

現在のJavaScriptは、かつてのWebブラウザ上でのみ動作するスクリプト言語とは異なり、サーバーサイド環境やIoTデバイスを含めて多様な環境で実行可能な汎用スクリプト言語として進化を続けています。

特にECMAScript2015(ES6)のバージョンにおいて、モダンな文法が採用される等、言語仕様上の大きな変化がもたらされました。かつてはプロトタイプベースのオブジェクト指向プログラミング言語でしたが、クラス型オブジェクト指向言語としても利用できるようになりました。

当コースでは、ES6相当のJavaScriptの基本文法についての演習を実施します。また、ES10(ECMAScript2019)までの文法についても概説します。

受講前提

① プログラミングの経験がある方

② パソコンをお持ち込み頂ける方

2. SPA&サーバレスアプリ開発入門

SPA(Single Page Application)は、単一のページ上で動作するアプリケーションのことを意味します。従来のWebアプリケーションは、サーバーサイドで処理を行い、その結果をHTMLとしてブラウザに返すものでしたが、ユーザーが操作するたびにサーバーとブラウザ間での通信が発生してしまい処理時間がかかる傾向にあります。それに対して、SPAは、基本的にはUI描画の処理をブラウザ側のみで完結させて、必要に応じてサーバーサイドと通信を行うことで軽快な動作を実現できます。このSPAを効率よく開発するための多くのフレームワークが登場したこともあり、SPAを採用するWebアプリケーションは増加しています。

SPAの普及に伴い、サーバーの運用方法も変わりつつあります。その代表的な仕組みは、サーバーレスアーキテクチャと呼ばれており、サーバー側の機能を共通化したBaaS(Backend as a Service)と必要に応じて関数単位で処理を実行できるFaaS(Function as a Service)に分類されています。これらの仕組みを導入することで、サーバー管理コストを大幅に削減できる可能性があります。

本コースでは、SPA用のフレームワークとして近年最も人気のあるVue.jsを用いたアプリ開発の基本について演習を実施します。その上で、サーバーレス環境としてGoogle Firebaseを利用し、それらと連携するVue.jsアプリの開発方法について演習します。

受講前提

① ES6相当のJavaScriptの理解(ない方は1.のコースを受講してください)

② HTML/CSSの基礎知識がある方

③ パソコンをお持ち込み頂ける方

3. Electronによるデスクトップアプリ開発入門

Electronは、デスクトップアプリ開発のためのオープンソースフレームワークであり、共通のJavaScriptのコードとHTML/CSSを用いて、クロスプラットフォームのデスクトップアプリを開発できます。

Electronは、Chrome及びNode.jsのほぼ最新のランタイムが適用されています。HTML5/CSS3, JavaScript及び関連するフレームワークをそのまま利用できるため、Web技術に慣れたエンジニアにとってみると、容易にデスクトップアプリケーションを開発できる手段と言えます。

Slack, Discord, Skype, VSCode等人気のアプリも、このElectronを用いて開発されており、主流のデスクトップアプリ開発フレームワークと言ってよいでしょう。

本コースでは、このElectronによるデスクトップアプリ開発の基礎演習を行います。

受講前提

① ES6相当のJavaScriptを理解している方(1.を受講してください)

② HTML/CSSの基礎知識がある方

③ パソコンをお持ち込み頂ける方

4. TensorFlowによる機械学習プログラミング入門

現在のAIのブームは、機械学習の発展、特にニューラルネットワークの階層を深くしたDNN(Deep Neural Network)技術の登場が背景にあります。

このDNNをプログラミングするためのライブラリは数多く登場していますが、その中でもGoogleが提供するTensorFlowは広く普及しています。TensorFlow用にトレーニングされたモデルは、組込み機器を含めて様々な環境上で推論に利用できます。

本コースでは、TensorFlowを活用するための基礎知識としてPythonの基本文法及び関連ライブラリの利用方法について演習を実施し、その上でTensorFlowを用いた機械学習プログラミングの方法について学びます。

受講前提

① プログラミングの経験がある方

5. React Nativeアプリ開発演習

React.jsはUIを構築するためのJavaScriptライブラリですが、React Nativeは、そのReact.jsの仕組みでスマートフォンアプリを開発するためのビルド環境です。この環境を用いて、JavaScriptでAndroid及びiOS等のネイティブアプリの開発が可能です。

React Nativeは、現在もクロスプラットフォームアプリ開発環境の主流のひとつであり、Facebook, Instagram, Skype, Uber, Office365等のアプリで利用されており、今後も普及が期待されています。

当コースでは、そのReact Nativeを利用したスマートフォンアプリ開発手法の理解と習得を目指して、Reactコンポーネントの構築、画面デザイン、イベント処理、データベースアクセス等についての演習を実施します。

受講前提

① ES6相当のJavaScriptの理解(ない方は1.のコースを受講してください)

開催時期

2019年5月〜2020年2月
[ PDFファイル]

開催場所

岩手県立大学アイーナキャンパス

受講料金

無料

受講申し込み方法

受講を希望される方は、随時、下記の内容をご記入の上、jsasaki[a]iwate-pu.ac.jp宛に送付してください。([a]は@に置き換えてください.)

または、「受講申込書」(PDFファイル)を印刷し、ご記入の上、FAX:019-694-2569でもお申込みできます(電話は不可)。

申し込み期日は、各コースとも最初の受講日の3日前(水曜日)です。

受講生の決定は先着順とさせていただきます。

定員になり次第締め切りとなる場合がありますので、ご了承をお願い致します。

なお、メールの件名は

「アイーナ情報システム塾申込み:コース(1),(2),(3),(4),(5)」

(不要なコース番号を消してください.)
としてください。

---------------受講申込書(様式)-------------------- 

アイーナ情報システム塾「コース(1),(2),(3),(4),(5)」に申込みます.
(不要なコース番号を消してください.)

・ご所属:

・社会人・学生の別:

・ご氏名(ふりがな):

・各コース受講前提の該当(○,×):

・電話番号:

・メールアドレス(ファイルが受け取れるもの):

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お問い合わせ先(事務局)

〒020-0693 岩手県滝沢市巣子152-52

岩手県立大学ソフトウェア情報学部 教授 佐々木 淳

電話:019-694-2568  FAX:019-694-2569 E-mail: jsasaki[a]iwate-pu.ac.jp ([a]は@に置き換えてください.)

岩手県立大学
ソフトウェア情報学部
Iwate Prefectural University
Faculty of Software and Information Science